2010年5月19日水曜日

新学期が始まりました

 所属する大学院は社会人入学者が多い。今年の特殊講義も社会人の研究生が受講されている。異業種の専門職をこなしながら、他大学で法学士を取得し、4月に本学に入学されたが、親子で同じ大学に通い卒業されたと新聞でも取り上げられた方である。主体的に取り組まれるので、こちらも手を抜けず、いい刺激になっている。

 演習をとっている学生とは、相変わらず関連する論文や判決を一緒に検討している。ようやく修論の構想が固まってきたようだ。大学院は博士後期課程に進学する者はいるが、多くは博士前期課程を終えると就職する。そこで、指導の合間に、就活をちゃんとしているか、学生課(就職部門)から指導も受けるようになどと、声をかけるようにしている。

2010年3月14日日曜日

博士・修士の学位記授与式


 今年の大学院の学位記授与式は12日の10時30分にから始まった。学部の学位記の授与や、歯科衛生士専門学校・留学生別科の修了証の授与と一緒に行われるため、会場になった10周年記念館は、学生や父兄、教職員で埋まった。

 まず、プロモーションビデオの上映から始まり、学業や課外活動で優秀な成績を収めた学生の表彰、学位記・修了証の代表者に対する授与が行われた。送辞・答辞、学長告示、理事長挨拶、来賓祝辞などお決まりの流れの後、最後に、在学中の写真がビデオ化されて流された。「いきものがかり」の歌がバックに流れ、思い出を効果的に盛り上げた。

 12時30分から6号館の食堂でパーティ刑法のM教授の指導を受けて修士の学位を得た旧知のA君、T教授と共同で指導した社会人入学者のB君、博士後期課程を中退する商法のC君と在学中の思い出話に興じた
   
 パーティの終了後、法学研究科長から修士〈法学〉の学位記が一人ひとりに手渡された(博士の学位は午前中の式の中で学長が直接渡している)。

2010年2月25日木曜日

平成22年度民法特殊講義予定課題

 平成22年度は、医療とスポーツに関連する判決・裁定を例に、実務の解釈の妥当性を検討します

〈講義計画〉

1 準看護師の過失  京都地裁判決平成17年7月12日
2 食道がんの手術における医師の注意義務違反 最高裁判決平成15年11月14日
3 胃がんにおける医師の検査義務違反  最高裁判決平成16年1月15日
4 遺伝情報と生命保険 大阪高裁判決平成16年5月27日
5 死因の説明過誤 東京高裁判決平成16年9月30日
6 医師の注意義務 最高裁判決平成16年9月7日
7 水俣病関西訴訟 最高裁判決平成16年10月15日
8 分娩方法の説明義務 最高裁判決平成17年9月8日
9 B型肝炎訴訟 最高裁判決平成18年6月16日
10 冷凍精子による父子関係 最高裁判決平成18年9月4日
11 手術の説明義務 最高裁判決平成18年10月27日
12 鑑定意見書の採否 最高裁判決平成18年11月14日
13 医療過誤による健保組合納付金の増額 東京高裁判決平成18年11月30日
14 転送義務違反の有無 最高裁判決平成19年4月3日
15 チーム医療における説明義務 最高裁判決平成20年4月24日
16 バレーボール試合中の心筋梗塞 最高裁判決平成18年3月3日
17 サッカー試合中の落雷事故 最高裁判決平成18年3月13日
18 ゴルフの預託金返還 最高裁判決平成20年6月10日
19 プロ野球における団交当事者 東京高裁判決平成16年9月8日
20 軟式野球  スポーツ仲裁平成21年
21 ドーピング  スポーツ仲裁 平成20年
22 カヌー  スポーツ仲裁 平成20年
23 セーリング  スポーツ仲裁 平成19年
24 ローラースケート スポーツ仲裁 平成18年
25 推薦入学 大阪高裁判決平成16年10月14日
26 プロ野球選手の肖像権 知的財産高裁判決平成20年2月25日
27 ボート転覆事故(高校) 札幌高裁判決平成19年 2月23日
28 熱中症死亡事故 福岡高裁判決平成18年12月14日
29 体罰(中学) 東京高裁判決平成17年12月22日
30 競走馬の名称とパブリシティ権 最高裁判決平成16年2月13日