2009年8月15日土曜日

院生の図書

 うちの大学院のいいところ(=「売り」)は、院生に図書費が付いている点だろう。額は少ないが、指導を受ける先生の印鑑があれば自分で好きな本を購入できる。「さとっち」はK大大学院だったが、こんな制度はなかった。ほかの大学院でもこんな制度を持っているところは少ないだろう。

 しかし、院生が購入した本を、院生ではなく、指導する先生が、講座図書として管理しなければならない仕組みはちょっといただけない。これまでも、毎年7月末に、図書館に講座(研究室)図書の存否について調査結果を報告してきたが、調査の範囲は「登録本」に限られていた。ところが、今年4月から、公費で購入した本や雑誌は、登録本のみならず、「消耗図書として申請したもの」も管理が求められ、紛失すれば、弁償しなければならなくなった。院生が購入した本も消耗申請いかんを問わず、指導する教員が管理することになった。

 しかし、消耗図書は、「長期保管する必要のない本」という意味だから、越年管理を要求することは不合理じゃないだろうか。また、院生が希望した本が、講座の本として納入され、教員がチェックした後、院生に貸し出される形をとるならともかく、直接院生が購入して、教員が現物も本のコピーも見ないのに、本を管理せよと言われてもなあ、と思う。とうとう教員が、院生の本の管理にも気配りをしなければならないちょっと嘆かわしい時代が来たようような感じがした。

2009年8月2日日曜日

法学部のオープンキャンパスに参加する

 突如、学部のオープンキャンパスの講義の話が舞い込んだ。昨年の「スポーツ紛争とその解決」と題した話は、笑いはなかったが、そこそこ人が入り、評価もまあまあだったらしい。そのため、今回の依頼になったらしい。学部には、話のうまい人はいくらもいるが、「さとっち」は、いたってオーソドックスな調子で話している。大河ドラマの兼続よりは景勝タイプと思っているが、家来はいないから、自分で考え、一人で行動する点がちょっと違う。笑いをとる芸はないが、コツコツ仕事をこなしてゆくタイプだ。「昨年のままでいいから」という入試課からの申し出だったが、1年たてば、社会が変化し法も変わっている。そのままというわけにはゆかない。依頼があったのは1週間前。前期定期試験の合間を縫って、当時のレジュメをもう一度見直してみた。

 前回は、客受けを考えて、「スポーツ紛争」を強調したが、今回は、「民事のトラブル」を前面に出し、「民事のトラブルとその解決」として、副題に「‐スポーツ紛争も含めて考えてみよう‐ 」 という言葉を入れた。構成は、前回は、「1 模擬法廷、2 民事紛争、3 スポーツ紛争と解決方法、4  法学部入学のメリット」だったが、今回は、「はじめに、1 裁判(法廷)での解決は下策、2  民事の紛争とその解決の仕方、3 スポーツをめぐる紛争とその解決の仕方、4  法学部に入学するメリットとは?」として、事件や資料を入れ替えたり、新たに設問を加えたり、図や表を入れたりして、記述を詳しくした。特に、聞き逃しても、文字を追えば、講義の内容が思い出せるよう配慮した。したがって、ページ数は前回の4ページから9ページに増えた。しかも、パソコンを使い、文字の色にも配慮し、まずまずの物が出来上がった。部数もをとりあえず50部をパソコンで作った。

 当日は、雨。今回は、テーマを変えたことも影響してか、客入りが悪く、正直、がっかりした。 こんなときは、寝て解消することもあるが、今回は、スーパーで仕込んだ材料をもとに、普段よりは、ちょっと手のかかる料理に挑戦した。当然、作業に集中するので、これも私なりの気分転換法になっている。